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こんにちは。
歯科衛生士の嶋田です。
お口の中を綺麗にすることで全身の健康にとって良いことが沢山あります。
そこで
「糖尿病と歯周病」が深く関係していることをご存じでしょうか?
6月に歯周病学会学術大会が行われました。WEB開催ではありましたが、
そこで学んだのが「糖尿病と歯周病の関連について」です。
今回、糖尿病内科医の西田亙先生の講義で学んだことを皆さんにお伝えしようと思います!
【そもそも糖尿病とはどんな病気?】
インスリンが十分に働かず血糖が増えてしまい
放置すれば心臓病や失明、腎不全になる可能性があると言われている恐ろしい病気です。
【歯周病との関連はどんなことでしょうか?】
歯周病菌が出す炎症物質(サイトカイン)がインスリンの働きを妨げ血糖値を上昇させると言われています。糖尿病患者が歯周病治療を行ったところ血糖コントロール値が改善したという報告も上がっており相互に関係しているということがわかっています。
歯周病を診断するにあたり糖尿病の診断基準である、
「HbA1C」と「高感度CRP」が大きく関わっています。
(ちなみに、HbA1Cは7.0%、CRPは0.3mg/dLが基準値となっています。)
その中でも、
CRPは医師が1.0未満は正常としていて2桁になると何処かで炎症が起きていると判断する値です。
(ちなみに風邪でも3.0mg/dLになるとまで言われている)
そう、診断基準であるは0.3mg/dLとは微小炎症なのです。
ではこの微小炎症がどのような影響を及ぼすのか?
日本の九州大学の久山町研究が明らかにしたことがあります。
『CRP 0.1mg/dL以上で心筋梗塞及び糖尿病の発症リスクが3倍以上になる』
ということです!
さらに、
ヒロシマスタディ(広島県歯科医師会の研究)によると
炎症が全身に及ぶような人に歯周基本治療(歯垢除去やブラッシング指導)をすると
『CRP0.1mg/dL HbA1C 0.3% 下がる』
と研究結果が明かになりました。
(ただし局所的な炎症で留まり全身に波及せず基本治療しても下がらない人もいます)
ここまでとっても難しいお話でしたね、すみません!
ではここまでのお話をまとめると、
さてどうゆうことなのか・・・?
それは
歯科医院での適切な歯周基本治療をすることにより、抗生物質を使わなくても
『心筋梗塞および糖尿病のリスクを1/3にすることが出来る』
ということなのです!
さらに、
アメリカの研究で分かったことがあります。
なんと、
糖尿病と歯周病歯科医院に
で比較したところ
『年4回以上の歯科通院により糖尿病患者の医療費と入院回数が4割減少した』
という研究結果が出たのです!!
お口の中が綺麗になり歯周病予防にもなって、
医療費と入院回数が減る。
いいことだらけですね♪
口腔内の炎症を取り除くことで全身的に炎症状態が改善することが示唆されています。
「糖尿病と歯周病・糖尿病診療ガイドライン2019」では
2型糖尿病では歯周治療により血糖の改善する可能性があり、推奨される(推奨グレードA)
との記載もあります。
☆☆これからの歯周治療は炎症消退を通して全身の健康に寄与する☆☆
是非、5年後10年後先の心筋梗塞や糖尿病になりにくい体にする為に
歯科定期検診を受けてくださいね(^ ^)
2021年9月25日 (土)
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