親知らずは、智歯ともいわれ、退化傾向が強く、歯茎に埋まっていたり、形に多様性があり、生えてくる位置異常などを認めることが多くあります。そのため歯ブラシが上手にできず炎症を起こし、腫れたり、痛んだりすることがあります。これを智歯周囲炎と言います。智歯周囲炎は、他の歯でいう歯周炎で、ひどくなると顔貌が腫れ、開口障害、嚥下障害を引き起こすことがあります。そのため抜歯が選択されます。
また智歯が、虫歯になると生えている位置が悪いために治療ができず、抜歯となります。位置の悪い智歯を放置すると、隣接する歯も虫歯や歯周病になり、大事な歯が抜歯になってしまうことがあります。上記のようなことにならないために、抜歯が選択されることが多いでしょう。
では抜歯の最適な時期は、歯が生えてくる時期18~24歳です。智歯の根が未完成で幼若であること、年齢的に骨に柔軟性があり、治癒が速いことなどの理由が挙げられます。女性では、妊娠期に智歯が痛むことも多く、一般的に早めの抜歯が推奨されます。
症例は限られますが、智歯は移植に使用することができます。あごが大きく、きれいな歯列であれば、抜歯は必要ありません。通常は、抜歯する場合が多いですが、個人差があるのでかかりつけの歯科医院で相談しましょう。
2019年2月10日 (日)
カテゴリー: 未分類