歯周病が原因で歯が抜けた場合、虫歯の場合とは違い入れ歯が装着される土台の歯ぐき(顎堤)に大きな違いがあります。それは、歯周病と虫歯の病気の特徴に関係があります。歯周病は、慢性疾患と言われ長期間歯ぐきに炎症があるために、歯の周囲の骨(歯槽骨)が溶けてしまうことで歯を失います。一方虫歯は、歯に限局した病気のため骨が大きく溶けてしまうことはありません(特殊な疾患を除く)。また歯周病が厄介なのは、1本単位でなく複数での病気なので、広範囲に渡って骨が溶けてしまうため、顎堤が痩せてしまいます。そんな理由から入れ歯はとても不安定です。
また歯周病が原因の場合は、残存歯が歯周病である可能性があります。部分入れ歯の場合、通常残存歯に入れ歯のバネをかけるために、入れ歯を支える歯が歯周病で弱っていると入れ歯がとても不安定になってしまいます。歯周病で溶けてしまった顎堤を、治すことはできないので残存歯の歯周病をしっかり治すことが必要です。歯がしっかりすることで入れ歯が安定し、会話や食事も楽しめるようになると思います。
さらに、最近では残存歯に負担の少ない、金属のバネのない部分入れ歯も症例によっては出来ますので、歯科医院で相談してみて下さい。
2019年2月10日 (日)
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