
歯周病とはお口の中の細菌が原因で引き起こされ、歯を支える歯周組織に起こる病気の総称です。これらの細菌はバイオフィルムと呼ばれ、歯磨きが充分でなかったり、 糖分を取り過ぎることで細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。これをプラークと呼びます。
普段から間食の多い人は、お口の中が常に酸性の状態に傾き、歯周病の原因となる細菌の温床となってしまいます。
歯周炎になると、歯肉の腫れ、歯槽骨の吸収により歯周ポケットが歯肉と歯の根の間に形成され、細菌の棲み家となります。そして細菌が増えるとさらに歯槽骨の吸収が促進し、また歯周ポケットが深くなるという悪循環に陥ります。歯周病は
「噛み合わせの調整」、「力のバランス」、「汚れ」を解決することが大切です。

歯周病は
生活習慣的な要因が大きい病気です。普段から歯磨きをしない、口腔内が清潔に保たれていない、喫煙や食生活の悪循環なども原因の一つです。逆に言うと、これらの
要因を解除すれば、少なくとも歯周病の進行を防ぎ、改善へと導くことは可能です。しかし、かなり重度に進行していれば外科的処置が必要となります。この場合でも治療後には、きちんと正しい予防法を身につけていなければまた歯周病となり、最悪の場合には抜歯ということになってしまいます。いずれにせよ、
まずは精密治療を行い、原因と解決法を探しましょう。
当院では歯肉炎・初期歯周病を対象にした予防プログラムを実施しています。正しい予防法を身につけて頂くと同時に、もう一度ご自身のお口の状態を把握していただければと思います。
|
・口腔内写真の説明 ・歯肉の炎症ポイントを確認 ・染め出し ・ブラッシング苦手部位を認識 |
|
 |
|
・ブラッシングの復習 ・染め出し ・補助器具の指導(フロスなど) |
|
 |
|
・サリバテスト(唾液検査。細菌叢の測定) ・ブラッシングポイントの確認 ・口腔内写真撮影 |
|
 |
|
・サリバテストの報告 ・歯周病予防対策の提案 ・プロービング(歯周ポケットの測定) |
|
 |

人の寿命を規定しているのは遺伝的因子25%(性ホルモンなど)、環境因子75%と言われています。つまり、中高年期にどのような環境で生きているか?が重要になります。ここでよく問題にされるのが「生活習慣病」です。まさに環境因子とよべるものですが、これは
糖尿病や高血圧はもちろん、“歯周病”にも大きく関係してくるのです。生活習慣病の予防が歯周病の予防にも繋がると言うことです。
|
古くから糖尿病と歯周病の関連については多くの報告があり、糖尿病患者は健常者に比較して有意に歯周病を発症する頻度が高いことがわかっています。最近では、発症した歯周病を治療することで糖尿病自体の血糖コントロールにも影響を及ぼすこともわかってきています。
軽微な慢性炎症がインスリン抵抗性を惹起することで、歯周炎症が糖尿病の血糖コントロールに悪影響を与えるという説が提唱されています。 |
| |
|
1980年代より歯周疾患と虚血性心疾患の関連を調査した疫学研究報告が数多くなされていますが、両疾患の関連あり・なしが、ほぼ同数で結論は出ていません。
しかし動物実験では、歯周病原細菌の感染によって冠動脈硬化病変ができることが報告されています。
作用機序としては①歯周ポケット内の細菌が直接血流にのって冠動脈へ到達し感染する説、②細菌感染によって惹起された歯周炎の種々などが挙げられます。 |
| |
|
喫煙は、糖尿病と同様に歯周病のリスクを数倍高めることがわかっています。ニコチンが線維芽細胞の機能を傷害し歯と歯槽骨の結合力を低下させ、免疫機能を低下させて歯周病原細菌の影響が高まり、さらには歯周組織の循環機能をフリーラジカルの増加で組織修復が障害されます。また喫煙者の歯周組織では血管炎症反応が抑制され、プラークが蓄積されても喫煙者では歯肉出血や滲出液が少ないという特徴があります。このように喫煙は歯周組織の破壊につながることが分かっていますので、歯周病予防には禁煙が不可欠です。 |
| |